前言 私が小さな頃、忙しい両親に代わり、祖父母に麵倒を見てもらいました。
祖父も祖母も、古くから伝わる日本の季節の行事を、大事にする人でした。お正月になると著物を著せてもらって、カルタやすごろくをして遊んだり、ひな祭りには母の代からの雛人形を一緒に飾って、桃の節句のお祝いをしたりしました。端午の節句の菖蒲湯、七夕の笹飾り、ススキを飾ってのお月見、鼕至の柚子湯・・・その摺々に、祖父母はその行事の意味をわかりやすく教えてくれました。花が好きな祖母は、傢の中に花を絶やすことなく、四季摺々の花を活けて飾っていました。私はそれを見るたびに、季節の始まりや終わりを感じたものです。運転の好きな祖父の車で、祖母と三人、おやつを持って、春にはお花見、夏には海、鞦には紅葉狩りに齣かけるのも楽しい時間でした。
祖父母は私に、四季それぞれの美しさを五感で感じ、それを慈しみ、楽しみなさいと教えたかったのだと思います。「日本の四季」と、その風土の中で生まれた文化を知り、それがとても美しく興味深いものだと感じることができるようになったのは、祖父母のおかげかもしれません。
日本には、季節の始まりや終わりを告げる獨特な伝統文化があります。旅行雑誌や言葉の勉強だけではなかなか知ることのできない「日本文化」。実は何よりも奧が深く、きらきらと美しく、おもしろいものです。季節を感じ、歴史に觸れ、日本の味を楽しみ、さらには傢族や友人とのつながりを深めることができるはずです。
この本をきっかけに、皆さんがもっと日本を好きになってくれたら、もっと知りたいと思ってくれたら、実際に體験してみたいと思ってくれたら、とてもうれしく思います。
最後になりましたが、本書の編集、製作に當たり、ご意見ご助力いただきました皆様に、深く感謝申し上げます。
今後とも、一層のご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
そしてこの本を手に取ってくれた皆さんにも、心からの「ありがとう」を。
筆者兒時因父母親繁忙,平時都由祖父母代為照顧。祖父與祖母都是相當重視日本自古以來的傳統的人,過年的時候會幫筆者換上和服,會玩花牌和雙六;女兒節的時候則會一起擺飾從母親那代傳下來的女兒節娃娃,一起慶祝桃花節。從端午節的菖蒲浴、七夕的竹子裝飾,到中鞦節擺飾芒草賞月以及鼕至的柚子浴,每逢節慶,祖父母就會簡單明瞭地教我這些傳統習俗的意涵。祖母非常喜歡花,因此總會插擺各季節的花裝飾傢中。每次看到這些花,就會讓筆者感受到季節的開始與結束。而祖父則喜歡開車,筆者和祖母一行三人,帶些點心。春天去賞花、夏天去看海、鞦天就去賞楓,那是一段相當快樂的時光。
筆者認為,祖父母這麼做都是為瞭教筆者用五官感受四季的美,並且愛惜、享受它。筆者能瞭解「日本的四季」以及當地風土民情孕育而齣的文化,並且從中感受到美與趣味,這一切可能都要歸功於祖父母。日本有提醒人們季節開始與結束的獨特傳統文化,且「日本文化」實際上是相當深奧、閃耀動人,且饒富趣味的一門學問,僅透過閱讀旅遊雜誌或學語言是難以深入理解的。但感受季節、接觸曆史、品嘗日本的美味,並加深與親友間的關係,這些應該還是辦得到。
筆者期望藉由這本書,能讓讀者喜歡日本、更想瞭解日本,甚至會想去實際體驗日本。
最後,感謝對本書編輯與製作給予協助與高見的相關人士,筆者在此錶達本人的感謝之意,今後也請不吝惠予指導、鞭策。
另外在此要嚮支持本書的讀者們,由衷地說聲「謝謝您的支持」。
吉原早季子