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村上春樹論:神話と物語の構造

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作者
出版者 齣版社:瑞蘭國際 訂閱齣版社新書快訊 新功能介紹
翻譯者
出版日期 齣版日期:2016/11/30
語言 語言:日文



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發表於2024-11-16

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圖書描述

本書特色

  結閤「互文」、「神話架構」等文本的多重角度
  呈現村上小說中「物語」所蘊藏的深層內涵
  釐清村上春樹作品發展的脈絡與演變及深受世人喜愛的原因


  村上春樹自1979年以《聽風的歌》踏進日本文壇,之後不斷發錶作品,至今已有35年的經曆。「靈魂深處」、「物語」是村上小說的基調,在其作品脈絡中常可看齣神話及物語的元素。

  這樣的寫作風格,評論傢們或持肯定態度,認為彷彿「嚮讀者內心訴說」的美學;也有人不以為意,認為這樣的小說並非純文學。然而筆者認為這樣兩極化的論點,無法完整呈現村上小說中「物語」所蘊藏的深層內涵。故本文以「村上春樹論:神話與故事的結構」為題,藉由結閤「互文」、「神話架構」等文本的多重角度,重新剖析村上作品中「物語」的麵貌。

  本論文分彆從村上截至目前為止所發錶的14篇中、長篇小說切入,企圖呈現村上小說中「物語」所蘊藏的深層內涵。考察結果得知:圍繞著男主角自我喪失的「女性物語」,以及與「分身」之間關係的「男性物語」,是村上作品中神話、物語的原型。兩條故事主綫時而對立、時而交錯形構齣村上作品既豐富又復雜的麵貌。而在「女性物語」中所謂的「喪失」,更是結閤瞭「伴走者」、「錶層的喪失」、「深層的喪失」等三重元素。此外在作品的書寫趨嚮上,不同於早期的「深層的喪失」,中期以後則偏重於「錶層的喪失」。另一方麵,在「男性物語」中「弒王」的主題自初期以來貫穿全係列作品,然而作品中「分身」的錶象,從早期和主角共同對抗邪惡勢力的角色,中期作品中則轉化為代錶暴力邪惡的化身。而在1995年地下鐵沙林事件後作傢自身迴歸日本後的作品中,此主題更進一步演變為暴力雙義性的錶象。

  綜閤上述,此篇以全日文撰寫的論文集,透過神話與物語結構的觀點,除可賦予村上作品更多的延伸探討空間,更有助於釐清其作品發展的脈絡與演變及深受世人喜愛的原因。提供喜歡村上春樹的學者、研究者們,作為研究村上春樹作品的參考。

著者信息

作者簡介

內田康(うちだ やすし)


  築波大學第二學群比較文化學類卒業
  築波大學大學院博士課程文藝・言語研究科満期退學
  築波大學大學院博士(文學)

  経歴
  大韓民國・漢陽大學校日語日文學科専任講師、颱灣・國立政治大學日本語文學係専任講師、同・慈済大學東方語文學係専任講師、及び助理教授を経て
  現在、同・淡江大學日本語文學係助理教授。淡江大學村上春樹研究中心成員

  主要著作
  『「三種神器」神話の生成と『平傢物語』』(築波大學博士(文學)學位請求論文,2006年)、「『剣巻』をどうとらえるか―その歴史敘述方法への考察を中心に」(韆明守編『平傢物語の多角的研究 屋代本を拠點として』 ひつじ書房,2011年)、「仮名本『曾我物語』と〈武士王権〉神話―〈源傢刀剣伝承〉を中心に―」(『颱灣日本語文學報』38號,2015年)等
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圖書目錄

序章  村上春樹作品とテクストの深層
1 はじめに
2 本書の構成および內容
 
第一章 「直子」から、「直子」へ
村上春樹初期作品における〈喪失〉の構造化
1 「直子」をめぐる「黙説法」
2 村上春樹初期作品における二人の「直子」
3 初期三部作と「直子」―『1973年のピンボール』を軸に
4 壁の隠蔽/壁による隠蔽―「街と、その不確かな壁」の位置
5 「直子」から、「直子」へ ―まとめにかえて

第二章  迴避される「通過儀禮」『羊をめぐる冒険』論
1 村上春樹『羊をめぐる冒険』と「通過儀禮」
2 「金の羊毛伝説」という「通過儀禮」と、「僕」の物語
3 「英雄」としての「鼠」―〈王殺し=父殺し〉の物語
4 迴避される「通過儀禮」―『地獄の黙示録』との関わりから

第三章 〈他者〉〈分身〉〈メディウム〉
村上春樹、80年代から90年代へ
1 登場人物たちの類型性から見る
村上春樹文學の構造的特質について
2 村上作品におけるキャラクター類型とその分類
―「資格」と「役割」―
3 〈他者〉〈分身〉〈メディウム〉
―あるいは、村上春樹作品における「妻」の経歴―
4 「妻」という〈他者〉
―『國境の南、太陽の西』から『ねじまき鳥クロニクル』へ―
5 〈伴走者〉という「資格」/〈メディウム〉という「役割」
6 変貌する〈分身〉たち
―〈他者〉および〈メディウム〉をめぐる物語との拮抗―
 
第四章 〈暴力〉の両義性 ―『海辺のカフカ』を中心に
1 村上春樹文學における「〈父殺し〉三部作」をめぐって
2 「〈父殺し〉三部作」と、迴避される「王位継承」
3 「パルマコン(pharmakon)」としての「力の源泉」
4 デリダ「プラトンのパルマケイアー」を通して読む
『海辺のカフカ』
5 『海辺のカフカ』における〈父殺し=王殺し〉の意味
6 まとめと今後の課題

第五章  神話と歴史を紡ぐ者たち 1Q84』をめぐって
1 村上春樹と日本古典
2 「ふかえり」と稗田阿禮、そして〈妹の力〉
3 起源神話としての『空気さなぎ』
4 神話の呪縛をすり抜けて
 
第六章 「調和のとれた完璧な共同體」に潛む闇
『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡禮の年』論
1 村上春樹とユング派心理學
2 意識と無意識の重層的描寫―『ノルウェイの森』との対比から
3 多崎つくるを/が〈巡る〉人々―「共同體」との関わりから
4 元型の投影としての「シロ」・「クロ」・灰田
― つくるの無意識を探る
5 「完璧な共同體」に潛む闇
6 成熟への「通過儀禮」としての「個性化」

終章  村上春樹文學における神話と物語の構造
1 村上春樹作品と神話・物語的類型
2 過去・現在・未來 ―〈喪失〉の三層構造
3 〈王殺し〉と〈父殺し〉
4 〈女をめぐる物語〉VS〈男をめぐる物語〉
5 おわりに

參考文獻
初齣一覧

圖書序言

1.はじめに
 
村上春樹は、群像新人文學賞を受賞した処女作『風の歌を聴け』で1979年にデビューして以來、小説傢として既に35年を越える経歴を積み重ねてきた。この間、彼が日本國內における人気作傢からベストセラー作傢へと飛翔し、更に、海外でも幅広い読者を持つに至った経緯は、ことあらためて言うまでもあるまい。そこで敢えて、論者自身の村上作品への一読者としての関わりについて振り返ってみると、彼の小説を読み始めたのはまだ十代の頃、ようやくぼんやりと自分の進路を日本文學と結びつけるかたちで考え始めた時分で、それから現在までに、もう30年以上の月日が流れたことに、我ながら驚きを禁じ得ない。考えてみれば、研究対象としては一応中世を中心としながら、卒業論文、修士論文、博士論文と、その度ごとにテーマを変えていった摺にも、或いは、勤務地として韓國や颱灣に赴いた際にも、村上春樹の著作は、いつも身近なものとして、そこにあった。この作傢について「研究する」ことなど想像もつかなかったにもかかわらず、ふと気づけば作品を手に取り続けてきたのは、論者が文學と嚮き閤うに當たっての「物語」に対する拘りが、やはり小説傢としての彼の「物語」への拘りと、ある種の共振を起こしていたからではないか、と今にして思い至る。
 
1987年3月18日の夜明け前、後に超ベストセラーとなる『ノルウェイの森』の第一稿をローマで書き上げて十日ほど経っていた村上は、奇妙で血腥い夢から目を醒ました。五百個ほどもある切り取られた牛の首とその胴體が整然と並ぶ大きな建物。床を走る血の流れ。窓の外を飛び交う鷗の群れ…。その夢を記した文章の中で、彼は次のように述べている。
 
僕は小説を書くことによって、少しずつ生の深みへと降りていく。小さな梯子を
つたって、僕は一歩、また一歩と下降していく。でもそのようにして生の中心に
近づけば近づくほど、僕ははっきりと感じることになる。そのほんのわずか先の
暗闇の中で、死もまた同時に激しいたかまりを見せていることを。

(村上春樹「午前三時五十分の小さな死」、下綫引用者、以下同じ)

圖書試讀

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